ついにきました、誰得レビュー。
レトロゲームな上クソゲーというとんでもない作品を紹介します。でも個人的には割と好きです。
正式名称:遊戯王デュエルモンスターズ4 最強決闘者戦記(遊戯デッキ、海馬デッキ、城ノ内デッキ)
ゲームジャンル「カードゲーム系統」
簡潔な内容「OCGとも原作ともルールが異なるけど遊戯王らしい雰囲気は味わえるゲーム」
プレイ環境「ゲームボーイカラー」
おススメ度「星2。個人的には世間の評価ほど悪くはない。ただし、初めてやるなら前作の3のほうが楽しいと思うよ?」
※イメージ画像は実際にエミュレータから撮影しています。つかGBC本体より吸い出し機のほうが高い
画面の前のおっさん達なら遊戯王DMシリーズと呼ばれるゲームボーイ版遊戯王を一度はやっている可能性があるだろう。若い人でもOCGやマスターデュエルをプレイしているなら一度は聞いたことあるかもしれない。
その中で悪い意味で有名なのはDM4となっている。
・3バージョンに分けられており、それぞれ使用出来るカードが決められている。使えないカードが多く手に入ることもざら。
・今作3バージョンならどの組み合わせでもトレード、対戦が可能。また過去作1-3とトレードも可能。ただし神のカードは別バージョンでしか入手出来ない。
・付属として神のカードの他、OCGで使えるカードが「ランダム」で入っている。
はい、言うまでもなく最悪の分類でしょう。クソゲー言われても仕方がありませんね。
特に最後のランダム要素。ある意味ガチャ文明の元祖と言っても過言ではないかもしれません。
じゃあ何が面白いかと言うことを簡単に述べてみます。
1,カードゲームとしては手軽に出来る点
攻撃力、防御力が高いモンスターで押せばオッケーなのはOCGと同様なので、ある程度原作を知っていればそんなに苦労することなくプレイ出来ます。
★の数によって必要な生贄の数が異なります。カース・オブ・ドラゴンだと★6なので生贄1体。(今作は攻撃力、防御力の高い数値によって★が変わる)
★4以下のモンスターはそのまま出せる、★8モンスターは出すための生贄が2体必要と原作のルールにかなり似通っています。
まあこのゲームのパッケージで原作とOCGルールを完全再現なんてほざいていますが無視しましょう。
また全てのモンスターは召喚魔族というポケモンのタイプ相性みたいなものを持っており、相性が悪い場合はステータスに関係なく必ず負けてしまいます。
1人プレイで戦えるほとんどの対戦相手は主力になるモンスターの召喚魔族が偏っているため、それらに強いモンスターを入れて対抗するのも乙なものです。
2,融合が楽しい
このゲームシリーズの醍醐味は融合だと思います。DMシリーズの中では一番融合パターンが多いはず。
昔ではお馴染みの「双頭の雷竜」。名前通り雷系統のモンスターとドラゴンを重ねると作れます。LPが途中から違うのは撮り直しただけだから気にするな!
特定の条件を満たしたカード同士を重ねるだけでオッケーであり、条件も緩めです。むしろ多すぎて全部把握出来ないくらい組み合わせがあります。
代表的な融合モンスターとしては他に岩石族モンスターに女性系を重ねると砂の魔女(サンドウィッチ)でしょうか。サンドウィッチは攻撃力2100は★7なので、わざわざ2体生贄を用意するよりも効率よく出すことが可能です。
また特定の条件にステータスはほぼ影響されません。(ステータスが低くて一回り弱い融合モンスターになることはある)
上記のサンドウィッチで言えば攻撃力0と攻撃力400の雑魚モンスターでも融合が可能です。
「弱いモンスターも工夫すれば侮れない」という遊戯王らしい楽しみかたをしたいならDMシリーズが一番、と言っていいかもしれません。
3,対戦相手に理不尽さを感じない。あるいは、感じにくい。
DMシリーズなら3が良いと言いましたが、欠点があります。それはプレイヤーが1枚しか投入できない所謂制限ルールをCPUは守ってくれません。
後半になると全体除去のサンダーボルト3枚、モンスターのコントロール奪取の心変わり3枚、発動すれば必ず3ターン封じられる光の護封剣3枚と容赦がありません。連発されると割と心折れます(
DM4ではそのあたりはしっかり守ってくれているため、このカードを使わせたからもう撃ってこないな、みたいなプレイングが出来るのは意外と強みなんじゃないかなと思います。
まあ基本的にプレイヤーは使えない、CPU専用カードは1枚だけだけど使ってきます。一部はやばいです。
モンスター奪われた挙句攻撃力、防御力1000アップ。どうしろと。
まあAIが頭良いわけではないので、それらカードパワーで補ってると考えてください。このカードを初手に出して強化して守備表示(数値500)でそのままエンドすることもあるくらいはアホです。
ちなみにいないとは思いますが買ってプレイするなら城之内デッキ一択です。罠カードが強すぎる。
発動するまで罠は残り続けるし、罠を除去する手段もほぼ城之内しか出来ないとシステム面でも優遇されています。
特にこれ。相手が攻撃したらサンダーボルト。これが無制限。何故だ。
遊戯デッキは知識があればそこそこ楽しめる。逆に知らないとロクなカードがないって泣くはめになる。専用魔法カードがいくつか強いのでそれらが使えるようになってからが本番。
ちなみに神のカードであるオシリスがしょぼい。攻撃力防御力最大1000アップ出来る効果持ちだが、このゲームではモンスターの効果を発動するとそのモンスターは1ターン攻撃できなくなる。流石に本末転倒。
海馬デッキは一番冷遇されている。除去が得意ということらしいが、実は数も豊富さも城之内デッキのほうが多い。専用カードも微妙なのしかない。
ついでに言うとブルーアイズは生贄3体になった上、OCGに書いてあるパスワード入力を除いて単体だと入手不可。社長がなにをした。
そもそもDMシリーズやるなら3がベターですね。特に通常カードとは異なり、パーツを組み合わせてオリジナルのモンスターカードを作るコンストラクションシステムは中々ハマると思います。
ただまあ上記通り強力な魔法カード連発がキツかったり、AIの動作が遅くてゲームテンポが若干悪かったりと少なからず欠点があります。
ちなみに、DM4になってAIの動作が早くなったのでテンポ良くプレイ出来ます。唯一良くなったと言える要素です。
まあDMシリーズ自体購入するにも今だと厳しいのが最大の欠点でしょうね(
レトロゲーム自体購入出来る場所が限られてきていますし、苦労してまで遊ぶ価値があるかと言われたら……まあ。
以前みたいに100円で投げ売られてるなら話は違ったんですがねー。
とまあ、総評としてはクソゲーっちゃクソなんですが、元の3が面白いこともあってそこまで酷いって印象はありません。ある程度カードが揃ってないと辛い遊戯デッキ選んじゃう人多いから不評なんだろうなーって感じでしょうか。うんまあ、初見でそれを知れってほうが無茶なのは分かる。後理不尽なほど城之内デッキ一強なのも。
ランダムカード付属は許されませんが、ゲームの中身には一切関わらないので……。
(一部のカードはパスワードを通じて使用可能ですが、効果も違えば強さも違います。使っても楽になるとは言い難いし、別バージョンじゃないと使えないカードもあったような)
ちなみに他のシリーズはこんな感じ。
1.2は対戦相手がモンスターしか出さないため物足りない。制限カードがないこともあって大味な戦い方になりがち。
5,6は完全にOCGなので割愛。7.8は個人的に4より酷いと思っている。特に8は。
余裕があれば8がどのくらい酷いかレビューしたい